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事務に転職するのは難しい?事務職の求人倍率と人気の理由

事務職の有効求人倍率は0.57倍、全職種中NO.1の競争倍率
データによると、有効求人倍率は1.63倍。それに対して、人気の事務職の有効求人倍率は、なんと0.57倍となっています。

全体の有効求人倍率1.63倍は、求職者2人に対して求人をしている企業が3社ある状態。求職者が企業を選べる、売り手市場といえます。
しかし、事務職の場合は求職者2人に対して求人をしている企業が1社しかない状態。
企業側が求職者を選べる、買い手市場となっているのがわかります。
他に事務職と有効求人倍率が似ている人気職種としては、美術家・デザイナー、鉄道運転・船舶・航空機運転などが挙げられます。
どれも人気がある職業のため、求人数よりも求職者数が多くなる傾向にあるのでしょう。
逆に有効求人倍率が高く需要の高い職業としては、医師・薬剤師、家庭生活支援・介護サービス、建設系など人手不足が叫ばれる職業が挙がっています。
事務職の給料は100職種中96位
では、そんな人気の高い事務職の給料はどのくらいなのでしょうか。
データによると一般事務の平均年収は252万円、平均月収は18万円となっていて、国内の100職種の中で96位という順位になっています。
他事務系職種の年収や月収も見てみましょう。
事務職種 | 平均年収 | 平均月収 |
---|---|---|
営業事務 | 265万円 | 19万円 |
受付・秘書 | 261万円 | 19万円 |
データ入力・オペレーター | 263万円 | 19万円 |
経理・財務・会計 | 277万円 | 20万円 |
同データに載っているように、応募の年齢分布では21~30歳までが全体の48.9%を占めていて、若い内に応募している人が多いです。
若い時に事務職となり、長く働いて経験年数を重ねられれば、年収も増えていく傾向があるとのこと。
転職タイミングを図ることが、重要な職種であることがわかります。
女性に人気の事務職、その理由は?
他の事務系職種と比べても平均年収が低い事務職ですが、なぜそこまで人気なのか?その理由を紐解いていきましょう。
事務職が人気の理由としては、下記の3つが考えられます。
事務職が人気の理由
- 年齢が高くなっても働き続けることが可能なため、経験と共に年収が上がるから
- 体力を使う仕事ではないため、年齢を重ねても体力面の心配なく働けるから
- 残業が大量に発生する仕事ではないため、家庭とのバランスを取りながら働きやすいから
例えば営業職の場合、外回りや数字のプレッシャー、イレギュラーな顧客対応、残業などで年齢を重ねて働き続けるのは厳しいと感じることもあるかもしれません。
また育児をしながら数字の目標を持って働き続けるとなると、バランスを取るのが難しいと感じるシーンも増えることも予想されます。
しかし、事務職の場合は顧客に呼び出されることもなく仕事は社内で完結しますし、数字のプレッシャーや外回りなどもありません。
事務職に必要なのは、正確に確実に仕事を行うこと。
たとえ年収が低かったとしても、残業が少なくて家庭とのバランスが取れるだけでなく、体力的な心配も大きなプレッシャーがずっとかかる仕事ではないため、長く働きやすい職種として人気が高いと予想されます。
どの事務職に向いてる?種類別、仕事内容や持っていると有利な資格

では次に、数ある事務職の種類からいくつかピックアップして、種類ごとに仕事内容・向いている人・転職の際に役立つ資格などをご紹介します。
事務職の中にも複数の種類があるため、自分がどの事務職に向いているのかを知っておくと、転職先探しにもきっと役立つはずです。
事務職の種類
- 一般事務
- 会計事務
- 運輸・郵便事務
- 生産関連事務
- 営業・販売関連事務
一般事務
一般事務というのは、会社内で発生した書類作成、発注書や納品書、FAX・郵送、書類整理などあらゆる業務を担当します。
また、顧客対応などを電話やメールで行うため、単純な事務作業だけを行うわけではありません。
総務がいない場合は備品管理も行いますし、経理がいない場合は請求書の発行などを担当することもあります。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)など、普段使っているマイクロソフトのアプリケーション、Word・Excel・PowerPointなどが扱える資格を持っておくと転職の際にも有利です。
秘書検定なども役に立つでしょう。
一般事務への転職で役立つ資格例
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
会計事務
会計事務は給与・伝票計算・決算処理・財務諸表管理などを行います。
会社規模により誰がどこまで担当するかを分担している場合もあるため、伝票計算だけしかしない会計事務も存在します。日商簿記2級以上を持っていると転職にも役立つでしょう。
会計事務への転職で役立つ資格例
- 日商簿記2級以上
運輸・郵便事務
運輸・郵便事務とは、運輸交通機関で出札・改札・小荷物・貨物の受け渡しをする際の手続きで必要な事務作業、もしくは郵便の窓口で対応してくれる方が行っている事務業務のことです。
荷物も郵便も間違えてしまうと大変ですから、正確な仕事ができる方、手順を怠らずに安定した対応ができる方に向いています。
また、転職の際に役立つ資格としては、文書情報管理士が挙げられます。書類の電子化、個人情報保護を重視して作られた資格であるため、運輸・郵便事務の仕事にとっては非常に役立つ知識を身につけられるはずです。
運輸・郵便事務への転職で役立つ資格例
- 文書情報管理士
生産関連事務
生産関連事務は生産管理などを行う際に発生する事務業務が仕事で、工場や倉庫での在庫・入出庫の管理などを行います。
働く場所がオフィスではないため、事務職の中でも比較的就職しやすい事務職といえるでしょう。
在庫や入出庫管理は間違えてしまうと会社の資産額を読み誤る可能性や、取引会社に迷惑をかける納品遅れや商品ロスにも発展します。
そのため、正確な仕事ができる方に向いている仕事です。
MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)というマイクロソフト社のWordやExcel、PowerPoint、Accessなどが使いこなせるレベルだと証明する資格があります。
ソフトごとに受けられますので、その企業で使うソフトの資格を取っておくと転職に役立つでしょう。
生産関連事務への転職で役立つ資格例
- MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
営業・販売関連事務
営業・販売関連事務は業種を問わず営業事務として募集される仕事、あるいは貿易事務や保険などの窓口業務も含んだ職種となります。
仕事内容としては商品仕入れ・受発注管理などが主ですが、営業に依頼された資料作成なども仕事に入ってくる場合が多いです。
WordやExcel、PowerPointなどを使った資料作成なども求められるため、MOSなどを持っておくといいでしょう。
また、電話などで顧客対応もするシーンが多いため、顧客ニーズを理解する力、コミュニケーション能力も必要です。
資格としては貿易事務であれば外国語ができることがマストとなることもあるため、通常の事務作業で使う資格以外にも外国語レベルを伝えるために資格取得をしておくといいでしょう。
他業種の場合はMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)、保険の窓口などであればファイナンシャルプランナー、経理などの知識もあるとより重宝されることでしょう。
営業・販売関連事務への転職で役立つ資格例
- MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
- ファイナンシャルプランナー
- 日商簿記
未経験から事務職への転職を成功させるコツ

ここまで、有効求人倍率や転職で役立つ資格などについてご紹介してきました。
競争率の高い事務職に未経験で転職成功するには、コツを押さえておくことが重要です。
この章では、未経験から事務職への転職を成功させるコツをご紹介しますので参考にしてみてください。
未経験から事務職への転職を成功させるコツ
- 事務職の中でも需要が高いものを選ぶ
- できるだけ若いうちに転職を済ませる
- 転職エージェントに登録して未経験可の事務職求人を紹介してもらう
事務職の中でも需要が高いものを選ぶ
まずは事務職の中でも需要が高いものを選ぶことが重要です。
先程ご紹介した運輸・郵便事務は、有効求人倍率がなんと4.23倍もある職種。
最近ではネット通販サービスや個人間の物品売買などが海外・国内問わず伸びているため、急激に需要が上がっています。
このように事務職の中でも売り手市場になっている需要の高い求人案件を探し、応募していけば未経験でも事務職に転職することが可能です。
また、運輸・郵便事務ほどではありませんが、先程ご紹介した生産関連事務は2.27倍、営業・販売関連事務は1.01倍と事務職の0.57倍よりもかなり需要がある仕事となります。
ぜひ自分の経験と照らし合わせて、どこに応募するか検討してみてください。
できるだけ若いうちに転職を済ませる
先程平均年収のところでもご紹介しましたが、一般事務に応募する年齢の分布表では21~30歳までがほぼ半数ということを見ても、若手層のチャレンジが多い職種であることがわかります。
特に未経験からの転職を考える場合、できるだけ若い年齢の時に応募をすることが重要です。
企業側からすると、働き続けられる年数が長ければ長いほど、余計な教育コストをかけずに勤務してもらえるわけです。
また、応募数も非常に多い人気職種ですから、人口減の中でも他の職種に比べて若手層を採用しやすい状態です。
また、企業の立場になってみれば、「同じ未経験なら若い人を採用したい」と考えるのが妥当だと思えるはずです。
そのあたりも考えて早めに転職を済ませられるよう、計画的に転職を検討しましょう。
転職エージェントに登録して未経験可の事務職求人を紹介してもらう
最後のコツは転職エージェントへの登録です。未経験の事務職を、積極的に受け入れている求人を紹介してもらうようにしましょう。
自分で探して応募をしても、人気職種であるため書類で落とされる回数が多くなります。
そのうち自信をなくし「自分には難しいのでは…」と感じてしまうと転職を成功させることが難しくなってきます。
転職エージェントであれば、あなたのキャリアで受かりそうな企業を探してきてくれますからマッチングの精度が上がり、通常の選考よりもスムーズに面接まで進めるはずです。
特に未経験で「自分のどういったところをアピールすればいいのかわからない」という方は、丁寧なサポートが受けられる転職エージェントに登録をして安心して転職活動を進めましょう。
事務職経験者が転職でキャリアアップを成功させる2つのコツ

ここまでは未経験者向けにお話してきましたが、事務職経験者が転職でキャリアアップするためのコツをご紹介します。
身につくスキルの難易度が低いイメージを抱かれることも多い事務職ですが、転職と同時にキャリアアップを図ることも可能です。
実際にどんな方法があるのか、この章でご紹介します。
事務職経験者が転職でキャリアアップを成功させるコツ
- ITスキルを身につけてキャリアアップ
- 専門性を身につけて他の職種へキャリアチェンジ
ITスキルを身につけてキャリアアップ
MOSなど事務職だけのスキルを上げていくだけでは、スキルアップはできてもキャリアアップは難しいケースも多いです。
そんな時は新たな知識を身につけて事務スキルを生かしていきましょう。
今エンジニアが人手不足なのは、みなさんもご存じの通りですよね。
そのエンジニアをまとめる、プロジェクトマネージャーを支える補佐役として活躍できるようITスキルや知識を身につける方法もあります。
仕事内容としてはプロジェクトマネージャーが決定したスケジュールに沿って、勤怠・作業進捗の管理やデータ集計などを行います。
事前にエンジニアがどう働いているのかなどを学んでおき、現職でもプロジェクトの進行管理などを買って出るなど進捗管理の経験を積んでおくとよりキャリアアップしやすくなるでしょう。
専門性を身につけて他の職種へキャリアチェンジ
事務職から人事労務系の知識を身につけて人事に、簿記などを勉強して経理に、マーケティングの知識を身につけてマーケティング職にキャリアチェンジするのもひとつの方法です。
転職までに期間があるようであれば、今の会社の中で異動願いを出して別のキャリアを磨く・時間がないようであれば自身で勉強を進めて専門的な知識を学んでいき、転職の際に新たな職種にチャレンジすることも可能です。
事務職だけでは年収の上昇率もあまり期待できませんが、上記の専門性のある職種であれば年収アップをすることも可能です。
事務職として転職するだけでなく、こういった道も視野に入れてできることを広げておくと、自身の可能性を狭めずキャリアアップに役立てられます。
事務職に強い転職エージェント3選

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